~自然との共生を目指して~
1974年からこれまで、大切にしてきた3つのこと
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オークヴィレッジの創業は、今から45年前に遡る。
1974年、立教大学で応用化学を専攻していた稲本正会長を中心とした若者5人たちは、高山市郊外の農家の納屋を借り、家具作りからオークヴィレッジの歩みを始める。
大量生産、大量消費、大量廃棄の高度経済成長の真っ只中において、再生可能な循環型の素材である「木」を使い、環境や未来につながる、モノ作りができないか。その創業時の想いがオークヴィレッジの理念の基礎となっている。
儲けることではなく、家具作りを通して持続可能な循環型社会の在り方を発信することを目的として工房は立ち上げられるが、家具作りにおいては素人であった若者たちは、多くの失敗を繰り返しながらも、試行錯誤の中で技術だけでなく、企業としての哲学も磨いていく。
その哲学を支えたのが、この地にある「森」という資源と、高山に根付いた伝統工芸を支える「人」と「文化」いう資産であった。
オークヴィレッジには、3つの理念がある。
・百年かかって育った木は百年使えるモノに
家具作りの素材として使用される木材は、材料として使用できる状態に成育するまで数十年以上の歳月が必要である。
木が育った年月以上の期間、使用できるモノ作りを目指し、その間に新たな森を育てる。 森から頂いた恵である木を製品とすることは、新たな森を育む責任も伴っているという考えがオークヴィレッジの思想である。
また百年使えるモノを作るために、壊れても復元を可能にする木組みの伝統工法や、漆塗りなどの天然塗料による仕上げを取り入れている。 ここで作られ、購入された家具は子や孫の代に止まらず、更に次の世代にも受け継がれていくのだ。
・お椀から建物まで
創業時は家具作りを主業としていたが、今日では国産の無垢材を使い、玩具、文具、食器、更には木造建築まで幅広く「木」のあるライフスタイルの提案を行っている。
その根底にあるのは、木の適材適所を見極めるという考えである。
木目や色などの表情や強度などそれぞれの樹種の特徴を理解し、適材を適所で使用することで、より良いモノ作りが可能になる。
・子ども一人、どんぐり一粒
「山から木を1本もらったら、木を1本返そう」という考えから、NPO法人「ドングリの会」を発足させ、植樹・育林活動を行っている。
若い木が育ち里山ができ、そこから水の涵養が生まれる。このサイクルにより豊かな水質資源を維持することができる。 森を育てることは、豊かな海を作ることにも繋がっているのだ。
また林業を通じた地域貢献を目的とした「ローカルウッズ」という取り組みにおいて、島根県浜田市、東京都桧原村や群馬県水上町と連携し、長年蓄積してきた技術の提供やマーケティング、販売支援などの連携も行っている。
1974年、立教大学で応用化学を専攻していた稲本正会長を中心とした若者5人たちは、高山市郊外の農家の納屋を借り、家具作りからオークヴィレッジの歩みを始める。
大量生産、大量消費、大量廃棄の高度経済成長の真っ只中において、再生可能な循環型の素材である「木」を使い、環境や未来につながる、モノ作りができないか。その創業時の想いがオークヴィレッジの理念の基礎となっている。
儲けることではなく、家具作りを通して持続可能な循環型社会の在り方を発信することを目的として工房は立ち上げられるが、家具作りにおいては素人であった若者たちは、多くの失敗を繰り返しながらも、試行錯誤の中で技術だけでなく、企業としての哲学も磨いていく。
その哲学を支えたのが、この地にある「森」という資源と、高山に根付いた伝統工芸を支える「人」と「文化」いう資産であった。
オークヴィレッジには、3つの理念がある。
・百年かかって育った木は百年使えるモノに
家具作りの素材として使用される木材は、材料として使用できる状態に成育するまで数十年以上の歳月が必要である。
木が育った年月以上の期間、使用できるモノ作りを目指し、その間に新たな森を育てる。 森から頂いた恵である木を製品とすることは、新たな森を育む責任も伴っているという考えがオークヴィレッジの思想である。
また百年使えるモノを作るために、壊れても復元を可能にする木組みの伝統工法や、漆塗りなどの天然塗料による仕上げを取り入れている。 ここで作られ、購入された家具は子や孫の代に止まらず、更に次の世代にも受け継がれていくのだ。
・お椀から建物まで
創業時は家具作りを主業としていたが、今日では国産の無垢材を使い、玩具、文具、食器、更には木造建築まで幅広く「木」のあるライフスタイルの提案を行っている。
その根底にあるのは、木の適材適所を見極めるという考えである。
木目や色などの表情や強度などそれぞれの樹種の特徴を理解し、適材を適所で使用することで、より良いモノ作りが可能になる。
・子ども一人、どんぐり一粒
「山から木を1本もらったら、木を1本返そう」という考えから、NPO法人「ドングリの会」を発足させ、植樹・育林活動を行っている。
若い木が育ち里山ができ、そこから水の涵養が生まれる。このサイクルにより豊かな水質資源を維持することができる。 森を育てることは、豊かな海を作ることにも繋がっているのだ。
また林業を通じた地域貢献を目的とした「ローカルウッズ」という取り組みにおいて、島根県浜田市、東京都桧原村や群馬県水上町と連携し、長年蓄積してきた技術の提供やマーケティング、販売支援などの連携も行っている。
木を知り、木を活かす
~モノ作りに樹種を制限しないポリシーは、新たな価値を生み出す~
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国土の7割を森林に覆われる日本の森林資源を有効活用するために、オークヴィレッジで使用される材は樹種を制限していない。
地場材のホオノキ、北海道のミズナラ、岩手のクリなど多種多様な材を使用している。(但し、運搬による環境負荷を軽減するために極力、地場材を使用している。)
この樹種を制限しない思想は、流木の再利用という形でも表れている。
本サイトで取り上げている富山県の「かんでんエルファーム」はダムに流れついた流木の再利用に取り組んでいるが、その流木を預かり「クロベのキセキ」シリーズのステーショナリーとして蘇らせている。
廃棄物として焼却することでCO2として排出されてしまう流木だが、実は標高3000メートル級の厳しい環境で長期間、成育しているため木目も締まり非常に優秀な材なのである。
不純物を含んだ流木の製材は、極めて手間と技術を必要とする作業であるが、それを惜しまない2社の取り組みは今後、流木を使用した建築物という形でも還元されていくだろう。
また、それ以外にも企業から排出された木材を再利用する取り組みも行っている。
スポーツメーカーのミズノ社のバット製造時に発生する端材を引き取り、再利用の取り組みを行っている。回収された材は小物や食器など暮らしの道具に生まれ変わり、人々に届けられていく。 この収益の一部をバットの原材料となる木を植える活動に還元している。
オークヴィレッジが考える自然との共生と持続可能な循環とは、植生している木だけでなく、捨てられる木も製品として蘇らせることだ。そして、それを手にした人に商品だけでなく、その想いを届けていくことなのだ。
丁寧なモノ作りと自然への真摯さに触れた人が実際に高山を訪れ、生活小物を買い、家具を購入し、最終的に家を建てる。一人一人の顧客とのお付き合いも子から孫の代へと移り百年を超える関係となる。オークヴィレッジは、客が応援したくなる企業なのだ。
今回の取材でインタビューをさせて頂いた服部さんから逸話をお聞きしたので紹介したい。
オークヴィレッジの本社の隣には俳優の菅原文太さんの邸宅がある。 展示会を東京新宿の紀伊国屋ギャラリーで初めて開催した際に 菅原さんが訪れたことが出会いのきっかけだ。
その活動や理念に共鳴した菅原さんは、展示会で売れ残ったものを全て買い取り、その後も活動の支援を行うとともに、最終的にこの地に居を移したそうだ。オークヴィレッジに惚れ込んだ最たる人物と言えるだろう。今でもその邸宅はオークヴィレッジの社員の方々により大切に守られている。
地場材のホオノキ、北海道のミズナラ、岩手のクリなど多種多様な材を使用している。(但し、運搬による環境負荷を軽減するために極力、地場材を使用している。)
この樹種を制限しない思想は、流木の再利用という形でも表れている。
本サイトで取り上げている富山県の「かんでんエルファーム」はダムに流れついた流木の再利用に取り組んでいるが、その流木を預かり「クロベのキセキ」シリーズのステーショナリーとして蘇らせている。
廃棄物として焼却することでCO2として排出されてしまう流木だが、実は標高3000メートル級の厳しい環境で長期間、成育しているため木目も締まり非常に優秀な材なのである。
不純物を含んだ流木の製材は、極めて手間と技術を必要とする作業であるが、それを惜しまない2社の取り組みは今後、流木を使用した建築物という形でも還元されていくだろう。
また、それ以外にも企業から排出された木材を再利用する取り組みも行っている。
スポーツメーカーのミズノ社のバット製造時に発生する端材を引き取り、再利用の取り組みを行っている。回収された材は小物や食器など暮らしの道具に生まれ変わり、人々に届けられていく。 この収益の一部をバットの原材料となる木を植える活動に還元している。
オークヴィレッジが考える自然との共生と持続可能な循環とは、植生している木だけでなく、捨てられる木も製品として蘇らせることだ。そして、それを手にした人に商品だけでなく、その想いを届けていくことなのだ。
丁寧なモノ作りと自然への真摯さに触れた人が実際に高山を訪れ、生活小物を買い、家具を購入し、最終的に家を建てる。一人一人の顧客とのお付き合いも子から孫の代へと移り百年を超える関係となる。オークヴィレッジは、客が応援したくなる企業なのだ。
今回の取材でインタビューをさせて頂いた服部さんから逸話をお聞きしたので紹介したい。
オークヴィレッジの本社の隣には俳優の菅原文太さんの邸宅がある。 展示会を東京新宿の紀伊国屋ギャラリーで初めて開催した際に 菅原さんが訪れたことが出会いのきっかけだ。
その活動や理念に共鳴した菅原さんは、展示会で売れ残ったものを全て買い取り、その後も活動の支援を行うとともに、最終的にこの地に居を移したそうだ。オークヴィレッジに惚れ込んだ最たる人物と言えるだろう。今でもその邸宅はオークヴィレッジの社員の方々により大切に守られている。
オークヴィレッジの考えるSDGs~山と海の密接な関係~
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オークヴィレッジが1974年の創業時に掲げた目標と、SDGsの考えは非常に近い。
製造において発生するエネルギーは、環境に多かれ少なかれ負荷をかけていくが、オークヴィレッジは、創業以来、ただ商品を作り、売るだけなく、人々の暮らしがより豊かになること、そして商品を売ることにより環境がより良くなることを常に考えてきた。
その考えは、自然素材を採用し、必要なものを必要な分だけ生産し、工法は復元可能なものを出来るだけ採用する 北欧における「中量生産」の考えと極めて近い。
中量生産は、1人の職人が、複数の工程を受け持つことで可能になる。 これが小物から建築まで多品種を製造することを可能にするオークヴィレッジの生産ラインの特徴である。 そのための技術の伝承は、社員教育の中にしっかりと浸透している。
~海の豊かさを守ろう~
今回、服部さんにお聞きしたお話でも特に興味深かったのが、森と海の関係である。 山と海は分けて考えてしまいがちだが、実は密接な関係がある。
漁師には、古くから伝わる言葉がある。
「ブナ一本、ブリ千匹」
山と海との間には、深い絆がある。
日本列島は中央を走る森林や山脈の両端を海が囲んでいる。森と海をつなぐのが多くの川であり、 この地形が海の豊かさを生み出す。 オークヴィレッジがある立山連峰の森に降る雨と雪は河川を伝って、 また地下水となり富山湾の豊穣な魚貝類の栄養源となるのだ。
現在、オークヴィレッジの植林活動には富山湾やそれ以外の漁場から多くの漁師さんも参加している。
製造において発生するエネルギーは、環境に多かれ少なかれ負荷をかけていくが、オークヴィレッジは、創業以来、ただ商品を作り、売るだけなく、人々の暮らしがより豊かになること、そして商品を売ることにより環境がより良くなることを常に考えてきた。
その考えは、自然素材を採用し、必要なものを必要な分だけ生産し、工法は復元可能なものを出来るだけ採用する 北欧における「中量生産」の考えと極めて近い。
中量生産は、1人の職人が、複数の工程を受け持つことで可能になる。 これが小物から建築まで多品種を製造することを可能にするオークヴィレッジの生産ラインの特徴である。 そのための技術の伝承は、社員教育の中にしっかりと浸透している。
~海の豊かさを守ろう~
今回、服部さんにお聞きしたお話でも特に興味深かったのが、森と海の関係である。 山と海は分けて考えてしまいがちだが、実は密接な関係がある。
漁師には、古くから伝わる言葉がある。
「ブナ一本、ブリ千匹」
山と海との間には、深い絆がある。
日本列島は中央を走る森林や山脈の両端を海が囲んでいる。森と海をつなぐのが多くの川であり、 この地形が海の豊かさを生み出す。 オークヴィレッジがある立山連峰の森に降る雨と雪は河川を伝って、 また地下水となり富山湾の豊穣な魚貝類の栄養源となるのだ。
現在、オークヴィレッジの植林活動には富山湾やそれ以外の漁場から多くの漁師さんも参加している。